15:25 しかし今は、聖なる者たちに仕えるためにエルサレムへ行きます。

 15:26 マケドニア州とアカイア州の人々が、エルサレムの聖なる者たちの中の貧しい人々を援助することに喜んで同意したからです。

 15:27 彼らは喜んで同意しましたが、実はそうする義務もあるのです。異邦人はその人たちの霊的なものにあずかったのですから、肉のもので彼らを助ける義務があります。

 15:28 それで、わたしはこのことを済ませてから、つまり、募金の成果を確実に手渡した後、あなたがたのところを経てイスパニアに行きます。

 15:29 そのときには、キリストの祝福をあふれるほど持って、あなたがたのところに行くことになると思っています。

 

多くの使徒たちがいたエルサレム教会は、ユダヤ人たちによる激しい迫害があり、教会も信徒の方々も職を失ったり、家を追い出されたり、別の町に移る人たちもたくさんいて、窮乏の状態で苦しんでいました。

 

そのためパウロは、特に異邦人たちの教会から多くの献金を募り、それをもってエルサレムに向かおうとしています。このように異邦人の教会がユダヤ人の教会を助けていくことは、神の御心にかなうことでした。

 

パウロはエルサレムに行った後、ローマの教会やイスパニアの教会を訪れる計画を立てていました。実際には、彼はローマに行くことが出来ましたが、囚人として護送されて行くことになり、ローマに到着した後も、自由が制限された状態にありましたので、イスパニアまで出かけていくことは出来ないで、ローマで殉教の死を遂げたと言われています。

 

けれども、パウロを通して計り知れない多くの人々がイエス・キリストの福音を知らされ、神の救いの恵みに与ることが出来るようになりました。

 

祈り

 

天の父なる神様、これまでに海の砂や空の星のようにたくさんの人たちが、あなたの導きによってイエス・キリストの福音を知らされ、救いの恵みに与るようになりました。あなたの御名を讃美しつつ、あなたの御手により頼み、その御心のうちに生きる者とならせてください。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。