34:8 ハモルは彼らと話した。「息子のシケムは、あなたがたの娘さんを恋い慕っています。どうか、娘さんを息子の嫁にしてください。

34:9 お互いに姻戚関係を結び、あなたがたの娘さんたちをわたしどもにくださり、わたしどもの娘を嫁にしてくださいませんか。

34:10 そして、わたしどもと一緒に住んでください。あなたがたのための土地も十分あります。どうか、ここに移り住んで、自由に使ってください。」

34:11 シケムも、ディナの父や兄弟たちに言った。「ぜひとも、よろしくお願いします。お申し出があれば何でも差し上げます。

34:12 どんなに高い結納金でも贈り物でも、お望みどおりに差し上げます。ですから、ぜひあの方をわたしの妻にください。」

 

ハモルの息子は、ヤコブの娘ディナに対して姦淫を犯しましたが、ハモルは、ヤコブに対して、「息子のシケムは、あなたがたの娘さんを恋い慕っています。どうか、娘さんを息子の嫁にしてください。お互いに姻戚関係を結び、あなたがたの娘さんたちをわたしどもにくださり、わたしどもの娘を嫁にしてくださいませんか。そして、わたしどもと一緒に住んでください。」このように申し出ました。

 

今の私たちの感覚からするならば、ディナがレイプされたのですから、ディナの言い分を聞いて、損害賠償を請求するということになるのでしょうか。しかし、この当時はそれぞれに父親の権威が強くて、特に女性は弱い立場にあったようです。

 

ハモルの息子がしてはならないことをしたのですから、何らかのおとがめを受けるべきだと思いますが、ハモルは、そうしたことには言及しないで、むしろディナを息子の嫁にしてくれるように申し出たのです。

この地方の首長であるハモルからこのように言われたことで、ヤコブは随分当惑したことと思います。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたは正義を守り、それを私たちにも求められるお方です。今私たちが暮らしているこの世界には、残念ながら正義がどこでも行われているとは言えないように思われます。むしろあなたの御心を悲しませることがいかに多いことでしょうか。自分や家族のものが危害を受けることもあります。そうした時にあなたの御心を求めて生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。