8:4 さて、散って行った人々は、福音を告げ知らせながら巡り歩いた。

 8:5 フィリポはサマリアの町に下って、人々にキリストを宣べ伝えた。

 8:6 群衆は、フィリポの行うしるしを見聞きしていたので、こぞってその話に聞き入った。

 8:7 実際、汚れた霊に取りつかれた多くの人たちからは、その霊が大声で叫びながら出て行き、多くの中風患者や足の不自由な人もいやしてもらった。

 8:8 町の人々は大変喜んだ。

 

8章1節には、「エルサレムの教会に対して大迫害が起こり、使徒たちのほかは皆、ユダヤとサマリアの地方に散って行った。」と言われていました。

 

大迫害があって多くの人々はエルサレムを離れて、各地に散っていきました。仕事を失ったり家族のもとを離れていった人も少なからずいたものと思われます。信仰を捨てるという決意を持っていれば、エルサレムを離れることはなかったと思われますから、この人たちは、親や兄弟たちの反対があったとしても、激しい迫害が起きても信仰を持ち続けるという意思をもってエルサレムを離れた人たちです。

 

この人たちは、「福音を告げ知らせながら巡り歩いた。」と言われています。

この人たちはエルサレムにいましたので、しばらく前には、イエス・キリストが十字架で死なれたことや、ペトロやヨハネなどの弟子たちが福音を宣べ伝えたために投獄されたり鞭で打たれたことを知っており、この度もステファノの死とともに、キリスト教徒への迫害が激しくなっていることを知っていました。そのことを承知の上で、多くの人々に福音を伝えていったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、迫害を受けても、他の町に移り住んで「福音を告げ知らせながら巡り歩いた。」という当時のクリスチャンたちの姿にその信仰の深さと共に、彼らも聖霊に満たされてそのように導かれたことを思います。私たちも聖霊に満たされ、導かれて生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。