22:37 イエスは言われた。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』

 22:38 これが最も重要な第一の掟である。

 22:39 第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』

 22:40 律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」

 

 「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」。これは申命記6章5節からの引用です。次のように記されています。「聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」

 

 この掟は、「聞け」のヘブライ語である「シェマー」と呼ばれ、ユダヤ人は一日に二度唱えていたと言われています。申命記では「心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして」と記されていますが、マタイ福音書でイエス様は、「心を尽くし、魂を尽くし、思いを尽くして」と言われていました。いずれにしてもこれは、「あなたのすべてをもって」「全身全霊で」ということです。

 

「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くしてあなたの神である主を愛しなさい」。これが最も重要な第一の掟であるとイエス様は言われました。そして、イエス様は同じように重要な第二の掟として、レビ記19章18節のみ言葉を語られました。レビ記19章18節には、「復讐してはならない。民の人々に恨みを抱いてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である。「自分自身を愛するように隣人を愛しなさい」。」と言われています。

 

この掟は、人が自分自身を愛していることを前提にしています。自分自身を愛しているように、隣人を愛することが命じられているのです。第一の掟である主なる神を愛するのは、自分のすべてをささげて愛することが命じられていますが、第二の掟である隣人を愛するのは、自分自身を愛するように愛することが命じられています。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたが教えてくださった律法の中で最も重要な教えを心の内で覚えるとともに、それを実践していけるようにお導きください。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。