12:16 わたしが負担をかけなかったとしても、悪賢くて、あなたがたからだまし取ったということになっています。

 12:17 そちらに派遣した人々の中のだれによって、あなたがたをだましたでしょうか。

 12:18 テトスにそちらに行くように願い、あの兄弟を同伴させましたが、そのテトスがあなたがたをだましたでしょうか。わたしたちは同じ霊に導かれ、同じ模範に倣って歩んだのではなかったのですか。

 

 パウロはコリントの信徒たちをとても愛していましたが、コリントの教会では、偽使徒たちによってパウロが、悪賢くて、だまし取っているというデマが広がっていました。「パウロが報酬を受け取っていないのは、エルサレム教会のための献金を、自分の懐に入れているからだ」と、中傷する者たちがいたのです。その影響を受けてパウロを信頼できないと考える人たちも少なからずいたのです。

 

パウロは、この手紙の8章と9章で、エルサレム教会のための献金について記しました。パウロは、コリントの信徒たちがエルサレム教会への献金を再開するにあたって、テトスと二人の兄弟を遣わしました。そのことを背景にして、「そちらに派遣した人々の中のだれによって、あなたがたをだましたでしょうか。テトスにそちらに行くように願い、あの兄弟を同伴させましたが、そのテトスがあなたがたをだましたでしょうか」と記しているのです。

 

 また、「わたしたちは同じ霊に導かれて、同じ模範に倣って歩んだのではありませんか」。ここでの「同じ霊」とは、イエス・キリストの霊、聖霊のことです。また、「同じ模範」とは、イエス・キリストのことです。私たちもパウロと同じように聖霊に導かれ、イエス・キリストの模範に倣って生きるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、私たちもパウロと同じように同じ霊に導かれ、同じ模範に倣って歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。