19:30 しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。」
20:1 「天の国は次のようにたとえられる。ある家の主人が、ぶどう園で働く労働者を雇うために、夜明けに出かけて行った。
20:2 主人は、一日につき一デナリオンの約束で、労働者をぶどう園に送った。
20:3 また、九時ごろ行ってみると、何もしないで広場に立っている人々がいたので、
20:4 『あなたたちもぶどう園に行きなさい。ふさわしい賃金を払ってやろう』と言った。
20:5 それで、その人たちは出かけて行った。主人は、十二時ごろと三時ごろにまた出て行き、同じようにした。
20:6 五時ごろにも行ってみると、ほかの人々が立っていたので、『なぜ、何もしないで一日中ここに立っているのか』と尋ねると、
20:7 彼らは、『だれも雇ってくれないのです』と言った。主人は彼らに、『あなたたちもぶどう園に行きなさい』と言った。
20:8 夕方になって、ぶどう園の主人は監督に、『労働者たちを呼んで、最後に来た者から始めて、最初に来た者まで順に賃金を払ってやりなさい』と言った。
20:9 そこで、五時ごろに雇われた人たちが来て、一デナリオンずつ受け取った。
20:10 最初に雇われた人たちが来て、もっと多くもらえるだろうと思っていた。しかし、彼らも一デナリオンずつであった。
雨季を目前に控えた本当に忙しく猫の手も借りたい労働の時期です。朝6時から夕方6時まで働くのが当時の一般的な労務者の労働でした。一人目の人は朝薄暗い6時前に雇われています。2人目の人は、9時に。3人目の人は、12時。4人目の人は3時。最後の人になりますと皆がもう帰り支度を始めた夕方5時に雇われている訳です。最後の人は僅か1時間しか働きませんでした。
葡萄の収穫は8月、9月です。日本とは異なり葡萄は広大な地面を延々と這っているものです。夏の焼けつく様な暑さの中で収穫をするのです。
一日の仕事が終わり、日当の支払いが始まりました。一番最後に来て、たった1時間しか働かなかった人が1デナリ。今ですと約1万円になります。そして、3時、12時、9時、6時に雇われた人も1デナリ、1日1万円の日当だったのです。
後で雇われた人からはじめて、すべての人に賃金が払われましたが、どの人に対しても同じ1デナリが支払われたのです。
祈り
天の父なる神様、初めから雇われた人にも後から雇われた人にも、どの人にも1デナリの約束で報酬を与えられた主人の思いは、神様がどの人にも同じように神の祝福に与らせたいという御心を示しています。ひとりでも多くの人があなたの救いの恵みに与ることが出来ますように。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。