18:17 モーセのしゅうとは言った。「あなたのやり方は良くない。

18:18 あなた自身も、あなたを訪ねて来る民も、きっと疲れ果ててしまうだろう。このやり方ではあなたの荷が重すぎて、一人では負いきれないからだ。

18:19 わたしの言うことを聞きなさい。助言をしよう。神があなたと共におられるように。あなたが民に代わって神の前に立って事件について神に述べ、

18:20 彼らに掟と指示を示して、彼らの歩むべき道となすべき事を教えなさい。

18:21 あなたは、民全員の中から、神を畏れる有能な人で、不正な利得を憎み、信頼に値する人物を/選び、千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長として民の上に立てなさい。

18:22 平素は彼らに民を裁かせ、大きな事件があったときだけ、あなたのもとに持って来させる。小さな事件は彼ら自身で裁かせ、あなたの負担を軽くし、あなたと共に彼らに分担させなさい。

18:23 もし、あなたがこのやり方を実行し、神があなたに命令を与えてくださるならば、あなたは任に堪えることができ、この民も皆、安心して自分の所へ帰ることができよう。」

 

数々の相談を一人で片付けようとしているモーセのやり方に対して、祭司エトロは、一人でやるのではなく、「民全員の中から、神を畏れる有能な人で、不正な利得を憎み、信頼に値する人物を/選び、千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長として民の上に立てなさい。平素は彼らに民を裁かせ、大きな事件があったときだけ、あなたのもとに持って来させる。小さな事件は彼ら自身で裁かせ、あなたの負担を軽くし、あなたと共に彼らに分担させなさい。」と進言しました。

 

家族や少数のグループならまだしも、200万人もいるのに一人で対応するなんてとても無理ですね。エトロの進言は当然のことです。おそらく人々は自分の相談は是非モーセに聞いてもらいたいという思いがあったと思われますがそれは現実的ではありませんでした。

 

信頼できる人を選び、それぞれの責任者として立てて、それでも対応できないような大きな事件があった時にだけモーセが対応するということにしました。選ばれた「千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長」となった人は、それぞれのグループの責任者となり、モーセが全体の群れの長として彼らを治めていくという体制が出来上がりました。

 

祈り

 

天の父なる神様、やがて神によって「十戒」をはじめとする律法が与えられるに先立って、イスラエル全体を治めていくための体制が作られました。このようなシステムは今日ではあらゆる分野で用いられているものでもあります。しかし、この後のイスラエルの歴史を見れば分かるように、どのように素晴らしい法律があり、立派な人が指導者であったとしても、それだけではその国や社会がよくなるわけではありません。主イエスが「わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである。」(ヨハネの福音書15:5)と言われたように、主が導いてくださり、主が働いて下さらなければ、人は正しい道を歩むことが出来ないのです。どうぞわが内に働いて下さい。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。