22:25 パウロを鞭で打つため、その両手を広げて縛ると、パウロはそばに立っていた百人隊長に言った。「ローマ帝国の市民権を持つ者を、裁判にかけずに鞭で打ってもよいのですか。」

 22:26 これを聞いた百人隊長は、千人隊長のところへ行って報告した。「どうなさいますか。あの男はローマ帝国の市民です。」

 22:27 千人隊長はパウロのところへ来て言った。「あなたはローマ帝国の市民なのか。わたしに言いなさい。」パウロは、「そうです」と言った。

 22:28 千人隊長が、「わたしは、多額の金を出してこの市民権を得たのだ」と言うと、パウロは、「わたしは生まれながらローマ帝国の市民です」と言った。

 22:29 そこで、パウロを取り調べようとしていた者たちは、直ちに手を引き、千人隊長もパウロがローマ帝国の市民であること、そして、彼を縛ってしまったことを知って恐ろしくなった。

 

兵営に連れていかれたパウロは、鞭で打つため、その両手を広げて縛られました。すると、パウロはそばに立っていた百人隊長に言いました。「ローマ帝国の市民権を持つ者を、裁判にかけずに鞭で打ってもよいのですか。」

 

パウロはタルソの街で生まれましたが、親たちがローマの市民権を持っていたためにパウロもローマの市民権を持つ者となりました。ローマの市民権を持つ者は、特権階級でしたので、このような者を鞭で打ってもいいのかとパウロは問いかけたのでした。

 

百人隊長はこのことを千人隊長に話したので、縛られていたパウロはそれを解かれて、パウロに対する扱いも言葉遣いも丁寧なものに変わったと思われます。

 

祈り

 

天の父なる神様、ユダヤ人たちによるパウロへの訴えがあまりに激しいために暴動にならないために千人隊長によってパウロはその場から引き離されて取り調べを受けることになりました。パウロはローマの市民権を持っていたのでローマの兵隊からは手荒なことをされることはなくことが進んでいきます。神様はパウロを選ばれましたが、彼が主にある働きをするためにあらゆる条件を整えてその働きをさせてくださったのでした。

イエス・キリストの御名によって祈ります。