4:5 次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、
4:6 言った。「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、/あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える』/と書いてある。」
4:7 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。
次に悪魔は、イエス様を聖なる都エルサレムに連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて言いました。「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、あなたの足が石に打ち当たることのないように、天使たちは手であなたを支える』と書いてある」。
悪魔は、大勢の人々が集まる神殿の屋根の端にイエス様を立たせて、ここから飛び降りて多くの人々から注目を受けるようにしたらいいじゃないか。そうしたらお前は人々から英雄視されるようになるだろうと誘惑するのです。
この時、悪魔は、『神があなたのために天使たちに命じると、あなたの足が石に打ち当たることのないように、天使たちは手であなたを支える』と書いてある」(詩編91:11~12参照)。を根拠にして誘惑しています。
このみ言葉は、神に信頼することを教えているものですが、悪魔は、み言葉を自分の言い分に適応させようとして間違った引用の仕方をしていますので、イエス様は、『あなたの神である主を試してはならない』(申命記6:16参照)とお答えになりました。
この時にイエス様が神殿の屋根から飛び降りて何の怪我もしなかった場合、多くの人々はイエス様が自分たちをローマ帝国の支配から解放してくださるメシアに違いないと考えて、武力によってローマに対抗しようとしたのではないかと考えられます。
イエス様が救い主として来られたのはそのようなことのためではありませんでしたし、悪魔の誘惑に従って神を試すようなことをすれば、それは父なる神様の御心からは外れたものとなってしまいます。イエス様のもたらされる救いの御業は、あくまでも人々に仕える者として十字架に向かう道でした。
祈り
天の父なる神様、あなたの御手に守られ、支えられて、今日もこの一日を過ごすことのできます恵みを感謝いたします。誘惑や災いからも守られて、試練の中にあっても、あなたの御心のうちに生きる者とならせてください。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。