2:4 すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。

この日は、五旬祭でしたから、エルサレムは多くの人々でにぎわっていました。当時エルサレムの人口は5万人と言われていますが、祭りの時には、2倍から3倍にふくれあがったと言われています。

激しい風が吹いてくるような音を聞きつけ、大勢の人が集まってきた、と聖書は記しています。この音は、「家中に響いた」とありますから、ある一定に時間鳴り続けていたようです。エルサレムには、天下のあらゆる国から帰って来た信心深いユダヤ人が住んでいました。

彼らは、もともと離散のユダヤ人、ディアスポラのユダヤ人でした。経済的な理由や、戦いに敗れて捕虜となるという仕方で多くのユダヤ人が外国に移り住んでいたのです。そのような普段はユダヤに住んでいないユダヤ人は離散のユダヤ人、ディアスポラのユダヤ人と言われていました。

エルサレムは、イスラエルの宗教の中心地ですから、そこに移り住んでいた信心深い人々がいたのです。その人たちが、弟子たちの話している言葉を聞いて、あっけにとられてしまった。なぜなら、ガリラヤの人である弟子たちが、自分の故郷の言葉を話していたからです。人々は、思いがけずに、懐かしい故郷の言葉を聞くことになったのです。

祈り

天の父なる神様、あなたのみこころは、イエス・キリストの福音がユダヤ人のみならず世界中の人々に宣べ伝えられて、世界中の人々が救われるようになることでした。そのようなあなたの恵みを感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。