16:11 だから、不正にまみれた富について忠実でなければ、だれがあなたがたに本当に価値あるものを任せるだろうか。

16:12 また、他人のものについて忠実でなければ、だれがあなたがたのものを与えてくれるだろうか。

16:13 どんな召し使いも二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」

 

このたとえの結論は、13節の「あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」にあります。10節には、「ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である。」と言われていましたが、まことの主人である神に忠実であるようにと勧められているのです。

 

しかし、私たち人間は神以外のものを偶像として、例えばお金をよりどころにしてしまうような弱さを持っています。高利貸しをしていた不正な主人は、まさにたくさんの財産を蓄えるとともにお金を偶像化して、高利に苦しむ人々のことなど気に留めることなく、自分だけがたくさんの財産を得ようとしていたように思われます。

 

彼は、天におられる主人に対して忠実な者ではなかったのです。天におられる主人に対して忠実であるために、主なる神のほか何者をも神としてはならない。自分のために偶像を作ってはならない。むさぼってはならない。という戒めを改めて教えられます。

 

祈り

 

天の父なる神様、心の定まらない人は様々な偶像を作って、それをよりどころにしてしまいます。しかし、この天地を創造し、いのちあるあらゆるものを養っておられる神はひとりであり他にはいません。まことの主人に忠実に生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。