26:47 イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダがやって来た。祭司長たちや民の長老たちの遣わした大勢の群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。
26章14節から16節には、「そのとき、十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行き、『あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか』と言った。そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。そのときから、ユダはイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた」と言われていました。
イエス様はこのようなユダの心を知っておられたので、弟子たちとの最後の晩餐の時、「はっきり言っておくが、あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」。さらに「わたしと一緒に手で鉢に食べ物を浸した者が、わたしを裏切る。人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった」と言われました。
このイエス様の御言葉を聞いて、ユダは他の弟子たちと同じように、「先生、まさかわたしのことでは」と言いました。それに対してイエス様は、「それはあなたの言ったことだ」と答えられたのです。このイエス様の御言葉を聞いて、ユダは驚いたと思います。イエス様は自分が裏切ろうとしていることを知っておられると気づいたに違いありません。
この後、ユダがどうしたのかは記されておりませんが、おそらく、食事の席から立ち去って、祭司長たちのところへ行ったのでしょう。そのユダが、イエス様を捕らえるために。祭司長たちや民の長老たちの遣わした剣や棒を持った大勢の群衆たちと一緒にゲツセマネの園にいるイエス様のところへやって来たのです。イエス様がかねてより予告されていたことが現実となってきました。
祈り
天の父なる神様、イエス様がお選びになった弟子たちさえもが、イエス様を裏切り、やがてイエス様は捕らえられて裁判にかけられ、鞭で打たれ、十字架につけられることになります。大いなる苦しみを受けても私たちを罪と死から解放するために罪と死に立ち向かって下さったあなたの愛を感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。