15:23 しかし、イエスは何もお答えにならなかった。そこで、弟子たちが近寄って来て願った。「この女を追い払ってください。叫びながらついて来ますので。」
15:24 イエスは、「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」とお答えになった。
15:25 しかし、女は来て、イエスの前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と言った。
15:26 イエスが、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」とお答えになると、
15:27 女は言った。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」
15:28 そこで、イエスはお答えになった。「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」そのとき、娘の病気はいやされた。
この女性はイエス様の前にひれ伏し、「主よ、どうかお助けください」と言いました。すると、イエス様は、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」と答えられたのです。ここでの「子供たち」とはユダヤ人のことです。
また、「小犬」とは、神の民イスラエル以外の民族のことです。ティルス地方に生まれたカナンの女性は、「子供たち」ではなく、「小犬」と呼ばれました。これに対して、この女性はこう言ったのです。「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」。
彼女は、イエス様のお言葉、「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」という言葉を聞いて、「主よ、ごもっともです」と受け入れました。そして、「小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくではありませんか」と言うのです。
それを聞いて、イエス様は彼女に言われました。「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように」。イエス様は、女性の言葉を聞いて、「あなたの信仰は立派だ」「あなたの信仰は大きい」と言われたのです。
カナンの女性の信仰の大きさはどの点にあるのでしょうか?それは彼女が、イエス様を人間の思いを超えた偉大な主であると信じていたところにあります。彼女には、主イエスによってもたらされる恵みは溢れるほど豊かであるという信仰があったのです。彼女は、イエス様によってもたらされる恵みは、イスラエルの民だけではなく異邦人に及ぶほど豊かであると信じていたのです。
イエス様は、その女の信仰を御覧になって「あなたの信仰は大きい。あなたの願いどおりになるように」と言われたのです。そして、「そのとき、娘の病気はいやされた」のです。このようにして、イエス様は、彼女の大きな信仰に応えてくださったのです。
祈り
天の父なる神様、異邦人であるカナンの女性のイエス様に対する信仰は本物でした。神様はこのように異邦人である一人の女性にも信仰をお与えくださり、神様の祝福に与ることが出来るように導いてくださるのです。あなたの恵みを感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。