20:13 さて、わたしたちは先に船に乗り込み、アソスに向けて船出した。パウロをそこから乗船させる予定であった。これは、パウロ自身が徒歩で旅行するつもりで、そう指示しておいたからである。
20:14 アソスでパウロと落ち合ったので、わたしたちは彼を船に乗せてミティレネに着いた。
20:15 翌日、そこを船出し、キオス島の沖を過ぎ、その次の日サモス島に寄港し、更にその翌日にはミレトスに到着した。
20:16 パウロは、アジア州で時を費やさないように、エフェソには寄らないで航海することに決めていたからである。できれば五旬祭にはエルサレムに着いていたかったので、旅を急いだのである。
ここには、アソス、ミティレネ、キオス島、サモス島、ミルトスという地名が出てきます。地図を見ると、ほとんど今のギリシャにあたる地域とその周辺の島々であることがわかります。地図で見るだけでは分かりにくいですが、当時は、電車もバスもありませんし、船も帆船でした。
しかも、パウロたちの妨害をしたり殺害しようとして人たちもいたわけですから、この旅は非常に困難な命がけの旅であったことは間違いありません。
旧約聖書に出てくるヨナという預言者は、神様からニネベに行って神様のことを伝え、その人々に悔い改めて神に立ち返るように伝えなさいと言われたとき、彼はニネベの反対の方角であるタルシシ行きの船に乗って神の命令に従おうとしませんでしたが、パウロや初代教会のクリスチャンたちは、いのちをかけて神のみ言葉に聞き従おうとしていったことがわかります。
祈り
天の父なる神様、御霊に導かれたパウロたちは、様々な困難や迫害にもかかわらず、イエス・キリストの福音を宣べ伝えていきました。イエス・キリストが再臨なさるまでは、キリスト者に対する迫害や生きづらさもあるでしょうし、私たち自身のうちにも罪や弱さを抱えているものです。それにもかかわらず、あなたの御助けと御導きによって、生涯この信仰と恵のうちに歩み続けることが出来ますように
イエス・キリストの御名によって祈ります。