22:1 「兄弟であり父である皆さん、これから申し上げる弁明を聞いてください。」
22:2 パウロがヘブライ語で話すのを聞いて、人々はますます静かになった。パウロは言った。
22:3 「わたしは、キリキア州のタルソスで生まれたユダヤ人です。そして、この都で育ち、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け、今日の皆さんと同じように、熱心に神に仕えていました。
22:4 わたしはこの道を迫害し、男女を問わず縛り上げて獄に投じ、殺すことさえしたのです。
22:5 このことについては、大祭司も長老会全体も、わたしのために証言してくれます。実は、この人たちからダマスコにいる同志にあてた手紙までもらい、その地にいる者たちを縛り上げ、エルサレムへ連行して処罰するために出かけて行ったのです。」
エルサレムの群衆たちに向かって、パウロは先ず、熱心なファリサイ派であったであったことを語りました。「わたしは、キリキア州のタルソスで生まれたユダヤ人です。そして、この都で育ち、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け、今日の皆さんと同じように、熱心に神に仕えていました。わたしはこの道を迫害し、男女を問わず縛り上げて獄に投じ、殺すことさえしたのです。」
「この都で育ち、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け」たパウロは、日本でいえば東大を出て、当時の最高権威であった聖書学者について聖書を学んできたと言ってもよいでしょう。
そのような律法学者たちの教えに従って聖書を学んだパウロは、「この道を迫害し」と言われているように、イエス・キリストの教えや、キリストに従おうとする者を異端として迫害していたのです。当時のユダヤ人の宗教指導者たちの教えと同じ(旧約)聖書の理解をもっていました。
祈り
天の父なる神様、旧約聖書をよく学んでいたパウロに復活のキリストご自身が出会って下さり、彼を回心に導き、聖書を正しく理解し、神に従う者としてくださった恵みを感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。