19:11 人々がこれらのことに聞き入っているとき、イエスは更に一つのたとえを話された。エルサレムに近づいておられ、それに、人々が神の国はすぐにも現れるものと思っていたからである。

19:12 イエスは言われた。「ある立派な家柄の人が、王の位を受けて帰るために、遠い国へ旅立つことになった。

19:13 そこで彼は、十人の僕を呼んで十ムナの金を渡し、『わたしが帰って来るまで、これで商売をしなさい』と言った。

 

イエス様のたとえ話は、たとえとして話しておられますが、これは現実にこの世界に起こっていること、あるいはこれから起こることについて話しておられます。そしてどのたとえ話をとってみても、私たちの現在や将来に大きな影響を及ぼす話なのです。

 

このたとえには、ある立派な家柄の人が、僕たち(使用人)にそれぞれ10ムナというお金を渡して、『わたしが帰って来るまで、これで商売をしなさい』と言ったと言われています。

 

私たちが住んでいるこの世界は、神様の持ち物であり、神様が私たちをこの世に生かして、主人である神様の御心に従ってこの世界を治めるように願っておられるということです。僕たちが10ムナを与えられたように、神様は私たちが生活していくために必要なあらゆるものを与えて下さっています。

 

たとえ話では、商売をして多くもうけた人が評価されるという想定になっていますが、これは必ずしもたくさんのお金を儲けた人が神様にも評価されるということではありません。そういうことではなく、主人である神様の御心に従う者が主人に評価していただくことが出来るのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、このたとえ話では、主人は遠くに旅立ったことになっていますが、実際にはこの主人は毎日、この世界にあるあらゆる生きとし生けるものを養い、雇人たちの言動をすべて把握しつつ、彼らが主人の意向に聞き従うようになることを忍耐をもって待ち続けているのです。この方によって生かされていることを、私たちはよく理解することが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。