43:24 執事は一同をヨセフの屋敷に入れ、水を与えて足を洗わせ、ろばにも餌を与えた。
43:25 彼らは贈り物を調えて、昼にヨセフが帰宅するのを待った。一緒に食事をすることになっていると聞いたからである。
43:26 ヨセフが帰宅すると、一同は屋敷に持って来た贈り物を差し出して、地にひれ伏してヨセフを拝した。
43:27 ヨセフは一同の安否を尋ねた後、言った。「前に話していた、年をとった父上は元気か。まだ生きておられるか。」
43:28 「あなたさまの僕である父は元気で、まだ生きております」と彼らは答え、ひざまずいて、ヨセフを拝した。
43:29 ヨセフは同じ母から生まれた弟ベニヤミンをじっと見つめて、「前に話していた末の弟はこれか」と尋ね、「わたしの子よ。神の恵みがお前にあるように」と言うと、
43:30 ヨセフは急いで席を外した。弟懐かしさに、胸が熱くなり、涙がこぼれそうになったからである。ヨセフは奥の部屋に入ると泣いた。
ヨセフは、兄たちによってエジプトに奴隷として売られ、ボティパルのところで忠実に働きましたが、その妻によるでっち上げ事件のために牢に入れられてしまいました。しかし不思議な神の導きによって、今はエジプトの宰相としてエジプト全土を管理する者となっています。
しかし、彼の心のうちには常に家族のことが気にかかっていました。エジプトでの働きをする際にも、家族のことを考えない日はなかったのではないでしょうか。カナンの地方でもひどい飢饉が続いていることを彼は知っていました。
だからこそ、兄たちが食料を買うためにやってきたとき、単に食料を渡すだけではなく、家族との絆を深めるとともに、神の御心をエジプトの国民だけでなく、ヨセフの家族たちにも行おうとしているのです。
ヨセフは、兄たちやベニヤミンとの再会し、「弟懐かしさに、胸が熱くなり、涙がこぼれそうになった」と言われています。これはベニヤミンのことだけを考えているのではなく、兄たちが、約束に応えて弟のベニヤミンを大切にしていることを見て取ったからでしょう。
祈り
天の父なる神様、ヨセフと他の兄弟たちとの再会を通して、不思議なあなたの御手を教えられています。私たちも神を愛し、隣人を愛するものとならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。