19:26 イエスは彼らを見つめて、「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」と言われた。

 

金持ちの青年は、「永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか」とイエス様に尋ねました。「永遠の命を得る」とは、「天の国に入る」ことと同じことです。この青年は、「天の国に入るためには、どんな善いことをすればよいのでしょうか」と問うたのです。

 

しかし、イエス様は、そのような青年の考え方を根本から否定されているのです。なぜなら、神様の掟を完全に守ることなど誰にもできないからです。「それは人間にできることではないが」と言われているように、人間はどんなに努力しても、修行を重ねても、罪ある人間の力や知恵によっては決して天の御国に入ることは出来ないのです。

 

私たちは、この御言葉が、この青年だけに語られたものであるとか、また、自分はたくさんの財産を持っていないから関係ないとか、いろいろ考えることがあるかも分かりませんが、今日の御言葉から私たちがはっきりと教えられることは、この青年の姿は、私たち自身の姿であるということなのです。

 

「金持ちの青年」の出来事は、私たち人間はだれも、神様の掟を完全に守ることによっては神の国に入ることができないことを教えているのであります。それはただ神様によってできること、神様が私たちにしてくださることなのです。

 

「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」のです。

 

祈り

 

天の父なる神様、金持ちの青年の話は、私たち人間は神の掟を完全に守ることは出来ず、あなたの前に完全な者はひとりもいないことを示しています。けれども、そのような私たちを救うために、あなたの方から救いの道をもたらしてくださる恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。