5:33 これを聞いた者たちは激しく怒り、使徒たちを殺そうと考えた。
「これを聞いた者たちは激しく怒り、使徒たちを殺そうと考えた」とありますように、すべての使徒たちが処刑されてしまう恐れさえあったのです。そのようなことを考えますと、夜の間に主の天使が、使徒たちを牢から外に連れ出したこと。また、その天使が、「行って神殿の境内に立ち、この命の言葉を残らず民衆に告げなさい」と言ったことは、重要な意味を持っています。
使徒たちは、主の天使による解放を通して、自分たちがどのような状態にあっても、主の守りの内にあることを教えられました。そして、自分たちの使命が「命の言葉を告げ知らせる」ことであることを改めて教えられたのです。このらのことを、再度、主から教えられ、彼らは最高法院の議場に立ったのです。
そして、そこでも、堂々と「命の言葉」を語ったのです。つまり、使徒たちは、最高法院に対しても、悔い改めと罪の赦しの約束、イエス・キリストの福音を語ったのでした。
使徒たちが最高法院に対しても、命の言葉を語ることができたこと。これは、考えてみるとすごいことだと思います。最高法院はユダヤの最高機関です。本来なら、普通の人である使徒たちとは関わりのない社会的に身分の高い人なのです。
けれども使徒たちは、その人たちにも命の言葉を語ることができました。主は、使徒たちが捕らえられることを通して、最高法院にも、命の言葉を語り、悔い改めを迫られたのです。
祈り
天の父なる神様、使徒たちによって最高法院の議員たちにも命の言葉を語るように導かれ、さらにはローマ帝国のあらゆるところに、そして地の果てに至るまであなたの福音が宣べ伝えられている恵みを感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。