27:39 そこを通りかかった人々は、頭を振りながらイエスをののしって、
27:40 言った。「神殿を打ち倒し、三日で建てる者、神の子なら、自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い。」

十字架刑は見せしめの刑でありまして、人々からよく見えるように、高い所に磔にされました。十字架の親柱は地上から三メートルほどあったと言われています。そこを通りかかった人々は、頭をふりながらののしって、こう言いました。

「神殿を打ち倒し、三日で建てる者、神の子なら、自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い」。「頭をふる」とは、人を嘲り、馬鹿にするときの仕草、ジェスチャーです。ここで人々は、イエス様を「神殿を打ち倒し、三日で建てる者」とののしっています。これは最高法院で、二人の人が証言したことです(26:61参照)。

ゼカリヤ書6章12節に、「見よ、これが『若枝』という名の人である。その足もとから若枝が萌えいでる。彼は主の神殿を建て直す」と記されています。この御言葉から来たるべきメシアは、神殿を建て直して、エゼキエル書40章以下に記されている新しい神殿を完成すると信じられていました。

ですから、「神殿を打ち倒し、三日で建てる者」とは、「来たるべきメシア」を意味する言葉なのです。

祈り

天の父なる神様、鞭で打たれ、あざけられ、見せしめにされて、父なる神からの裁きを一身に負って下さったあなたの愛とまことに満ちた御業を感謝いたします。キリストがこの世においでになったことの意味を覚えて、クリスマスを心から祝うことが出来ますように。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。