22:21 しかし、見よ、わたしを裏切る者が、わたしと一緒に手を食卓に置いている。
22:22 人の子は、定められたとおり去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。」
22:23 そこで使徒たちは、自分たちのうち、いったいだれが、そんなことをしようとしているのかと互いに議論をし始めた。
イエス様と弟子たちは、過ぎ越しの食事、最後の晩餐の折に、イエス様が、「わたしを裏切る者が、わたしと一緒に手を食卓に置いている。」と言われたことによって、弟子たちの間で、「自分たちのうち、いったいだれが、そんなことをしようとしているのかと互いに議論をし始めた。」と言われています。
これまで寝食をともにしてきた弟子たちは、イエス様を中心にしてよくまとまっていたと思われます。イエス様こそが旧約聖書以来約束されてきた救い主メシアであり、その約束の通り、ユダヤ人たちを闇の力から救い出してくださる方であるという信仰を抱いていたと思われます。
ところが、すでに弟子のひとりであるイスカリオテのユダは、祭司長・律法学者たちにイエスを引き渡すことを申し合わせていて、間もなくそれを実行しようとしていたのでした。弟子の中にイエス様を裏切るものがいるということに、イエス様は非常に心を痛めておられたに違いありません。
祈り
天の父なる神様、親しくしてきた親友に裏切られるというのは、実につらいものだと思います。それも自分の方に明らかに過失があってならまだ分かりますが、過失がないのに、自分を殺そうと企てている人たちに売り渡されるというのは耐えがたい苦しみであったと思われます。そればかりではなく、イエス様は、何の罪もないのに父なる神からの裁きを受けようとしておられる。この苦しみは測りがたいものです。これほどの苦しみを受けても罪人を救おうとしておられるあなたの恵みを感謝いたします。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。