14:11 群衆はパウロの行ったことを見て声を張り上げ、リカオニアの方言で、「神々が人間の姿をとって、わたしたちのところにお降りになった」と言った。

 14:12 そして、バルナバを「ゼウス」と呼び、またおもに話す者であることから、パウロを「ヘルメス」と呼んだ。

 14:13 町の外にあったゼウスの神殿の祭司が、家の門の所まで雄牛数頭と花輪を運んで来て、群衆と一緒になって二人にいけにえを献げようとした。

 14:14 使徒たち、すなわちバルナバとパウロはこのことを聞くと、服を裂いて群衆の中へ飛び込んで行き、叫んで

 14:15 言った。「皆さん、なぜ、こんなことをするのですか。わたしたちも、あなたがたと同じ人間にすぎません。あなたがたが、このような偶像を離れて、生ける神に立ち帰るように、わたしたちは福音を告げ知らせているのです。この神こそ、天と地と海と、そしてその中にあるすべてのものを造られた方です。

 

リストラにおいて、パウロとバルナバによって、生まれながらに歩くことが出来なかった人が歩けるようになったという奇跡を見て、その街の群衆たちは、「神々が人間の姿をとって、わたしたちのところにお降りになった」といって、パウロとバルナバを神々のひとりとしてあがめようとしました。

 

「バルナバを「ゼウス」と呼び、またおもに話す者であることから、パウロを「ヘルメス」と呼んだ。」と言われています。ゼウスもヘルメスもギリシャ神話に出てくる神々の名前です。多神教の社会ではこのように人間が神として祀られることもありますが、パウロとバルナバは、自分たちは神ではなく、この世界を創造された真の神を証しています。

 

「「皆さん、なぜ、こんなことをするのですか。わたしたちも、あなたがたと同じ人間にすぎません。あなたがたが、このような偶像を離れて、生ける神に立ち帰るように、わたしたちは福音を告げ知らせているのです。この神こそ、天と地と海と、そしてその中にあるすべてのものを造られた方です。」

 

パウロは伝道の姿勢として、「ユダヤ人にはユダヤ人のように、ギリシャ人にはギリシャ人のように」と言いましたが、旧約聖書を知らないギリシャ人たちに対しては、天地を創造された真の神がおられること、人間は神にはなりえないことを証しています。

 

祈り

 

天の父なる神様、パウロたちが証しているように、この天地を創造し、統べ治めておられるまことの神をわが主、わが神として生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。