43:19 彼らは屋敷の入り口のところでヨセフの執事の前に進み出て、話しかけて、
43:20 言った。「ああ、御主人様。実は、わたしどもは前に一度、食糧を買うためにここへ来たことがございます。
43:21 ところが、帰りに宿で袋を開けてみると、一人一人の袋の口のところにそれぞれ自分の銀が入っておりました。しかも、銀の重さは元のままでした。それで、それをお返ししなければ、と持って参りました。
43:22 もちろん、食糧を買うための銀は、別に用意してきております。一体誰がわたしどもの袋に銀を入れたのか分かりません。」
43:23 執事は、「御安心なさい。心配することはありません。きっと、あなたたちの神、あなたたちの父の神が、その宝を袋に入れてくださったのでしょう。あなたたちの銀は、このわたしが確かに受け取ったのですから」と答え、シメオンを兄弟たちのところへ連れて来た。
ヨセフの兄たちとベニヤミンは、ヨセフの屋敷に連れていかれ、ヨセフの執事との会話のやり取りが記されているところです。
ヨセフは公務のために働いていたでしょうが、兄たちがやってきたときのことをも考えて、その時には兄たちを家に招き入れること、さらに詳しく彼らの思いを聞き出し、ヤコブの安否をも確認したいと思っていたに違いありません。
ヨセフの執事には、ヨセフが彼らの兄弟であることは話してなかったでしょうが、彼らを丁重に扱い、余計な心配はさせないように申し付けてあったと思われます。
一度目に来た時からかなり時がたっています。この間、ヨセフはどんな面持ちだったでしょうか。ヨセフは夢を解いた時から、この飢饉がこの先も続くことを知っていましたから、兄たちは必ず来ることを知っていました。ヨセフは、当然ながらヤコブの家族のために祈り、関係が回復に向かうことを祈り求めていたに違いありません。
祈り
天の父なる神様、ヨセフは、困難な状況に置かれたときも諦めることなく、主の御心を求め、祈りつつ、彼に与えられた賜物を用いて、エジプトの人々に仕えていきました。私たちもヨセフのように、あなたの御心に従うものとならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。