5:21 「あなたがたも聞いているとおり、昔の人は『殺すな。人を殺した者は裁きを受ける』と命じられている。

 

当時の宗教的指導者であった律法学者やファリサイ派の人々は、「殺してはならない」という掟を、殺人の行為そのものを禁じる掟として理解し、人々にもそのように教えていました。「あなたがたも聞いているとおり」とありますが、そのように教えていたのは律法学者やファリサイ派の人々です。

 

文字通り、肉体的に人殺しをしていなければこの掟を守っていると考えられていたのです。おそらく、私たちも同じように理解していたのではないでしょうか?自分は、人を殺したことはない。だから、自分は「殺してはならない」という掟をちゃんと守っていると考えていたのではないでしょうか?

 

しかし、ただそれだけなら、人間の掟と何ら変わるところがありません。神が「殺してはならない」という掟を与えられたのは、人を殺す行為そのものを禁じるためだけではないということをイエス様はここで教えておられるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、人を殺すという事はいけないことだ、人の道を外れたことだと私たちは考えていますが、「殺してはならない」と言うあなたの戒めは単に人の命を奪うことを指しているのではなく、私たちの心や思いにも言及してこのことを教えてくださいました。あなたの御心を知りそれに近づくことが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。