29:7 ヤコブは言った。「まだこんなに日は高いし、家畜を集める時でもない。羊に水を飲ませて、もう一度草を食べさせに行ったらどうですか。」

29:8 すると、彼らは答えた。「そうはできないのです。羊の群れを全部ここに集め、あの石を井戸の口から転がして羊に水を飲ませるのですから。」

29:9 ヤコブが彼らと話しているうちに、ラケルが父の羊の群れを連れてやって来た。彼女も羊を飼っていたからである。

29:10 ヤコブは、伯父ラバンの娘ラケルと伯父ラバンの羊の群れを見るとすぐに、井戸の口へ近寄り石を転がして、伯父ラバンの羊に水を飲ませた。

29:11 ヤコブはラケルに口づけし、声をあげて泣いた。

 

日本でも井戸端会議という言葉がありますが、かつては井戸の周りには特に女性の方々が集まって、お話をしていました。

 

ヤコブの時代にも井戸はなくてはならないものであり、女性の方々だけでなく、水を飲むために井戸のところに来る人はたくさんあったに違いありません。

 

大切なものであるだけに、砂埃が入らないように、また家畜が落ちることがないように、井戸にはふたがされて、その上には大きな石が乗せられていたようです。かなり大きな石でしたから、ラケルのような女性が一人で動かすことはできなかったでしょう。

 

ヤコブはこの井戸でラバンとラケルに出会うことが出来、この出会いを与えられたことに感動して泣いたと言われています。

 

祈り

 

天の父なる神様、ヤコブとラケルの出会いも偶然の出会いではなく、あなたのお導きの中で起こったことであり、私たちの出会いもあなたの導きによることを覚えて感謝いたします。あなたによって与えられた出会いを大切にすることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。