20:23 イエスは彼らのたくらみを見抜いて言われた。

20:24 「デナリオン銀貨を見せなさい。そこには、だれの肖像と銘があるか。」彼らが「皇帝のものです」と言うと、

20:25 イエスは言われた。「それならば、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」

20:26 彼らは民衆の前でイエスの言葉じりをとらえることができず、その答えに驚いて黙ってしまった。

 

祭司長・律法学者たちが差し向けた回し者の質問に対して、イエス様は、「デナリオン銀貨を見せなさい。そこには、だれの肖像と銘があるか。」とお尋ねになりました。

 

その当時、イスラエルはローマ帝国の植民地のような状態になっていましたので、そこで用いられていた貨幣もローマ帝国のものが使われていました。

 

そのため、デナリオン銀貨にもローマ帝国の皇帝の肖像が刻まれていたのです。彼らが皇帝の肖像が刻まれていることを答えると、「それならば、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」と言われました。

 

この答えは、民衆に対しても、ローマ帝国に対しても問題を引き起こすような答えにはなりませんでした。税金を納める人自身が自分の判断で納めるように、そして「神のものは神に」という言葉には、人々が改めて神によって生かされていること、神の恵みと愛にお応えすべきことを教えておられるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」というイエス様のお答えによって、私たちは、納税の義務を果たすことを教えられるとともに、神によって多くのものを与えられていることを教えられます。今日もあなたによって生かされていることを覚えて感謝をもって過ごすことが出来ますように。また神の栄光のために生きる者とならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。