9:19 サウロは数日の間、ダマスコの弟子たちと一緒にいて、

 9:20 すぐあちこちの会堂で、「この人こそ神の子である」と、イエスのことを宣べ伝えた。

 9:21 これを聞いた人々は皆、非常に驚いて言った。「あれは、エルサレムでこの名を呼び求める者たちを滅ぼしていた男ではないか。また、ここへやって来たのも、彼らを縛り上げ、祭司長たちのところへ連行するためではなかったか。」

 9:22 しかし、サウロはますます力を得て、イエスがメシアであることを論証し、ダマスコに住んでいるユダヤ人をうろたえさせた。

 

以前はクリスチャンや教会を激しく迫害する者であり、そのために大祭司の書状までもらってダマスコに出かけて行ったサウロが、やがて、あちこちの会堂でイエス・キリストこそ神の子、メシアであると宣べ伝えるようになったのを見て、多くの人々は非常に驚きました。

 

人間には、時として心変わりをして考え方も生き方もまるで変ってしまう人がいますが、サウロの変わりようは、短い間に180度の変化が起こったということです。

 

パウロは、ガマリエルから非常に厳しく、徹底して律法を教えられ、旧約聖書には深い理解を持っていた人でした。この頃の律法(旧約聖書)の解釈は、それまで律法学者たちが教えてきたものをそのまま踏襲してきたものでした。

 

ところが、彼はイエス・キリストに出会って、さらに聖霊の導きによってその理解の誤りを指摘され、自らの罪を心から悔い改めて、聖書の真理を明白に、確信をもって知るようになったのでした。

 

サウロは、旧約聖書についての理解を、聖霊に導きによって正されるとともに、旧約聖書が証ししているイエス・キリストによる救いの御業が一貫して変わることなく続いており、さらに明白になり、贖いが実現された新約の時代の福音がどれほど素晴らしい恵みであるのかを私たちに伝える「報道官」のような働きをしたのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、サウロ(パウロ)を用いて、私たちにも福音をお伝えくださり、イエス・キリストの救いの恵みに与る者としてくださることを心より感謝いたします。新しい年も、主と共に歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。