24:6そして、私どもの律法によって裁こうとしたところ、千人隊長リシアがやって来て、この男を無理やり私どもの手から引き離し、告発人たちには、閣下のところに来るようにと命じました。
24:8 閣下御自身でこの者をお調べくだされば、私どもの告発したことがすべてお分かりになるかと存じます。」
24:9 他のユダヤ人たちもこの告発を支持し、そのとおりであると申し立てた。
大祭司アナニア、および長老数名と弁護士テルティロは、総督フェリクスのもとに出向いていき、パウロを告発して、彼は死刑にあたる犯罪人であることを申し立てました。「他のユダヤ人たちもこの告発を支持し、そのとおりであると申し立てた。」と言われています。
ここには告発の内容は記されていませんが、ユダヤ人の宗教指導者たちが真実の意味で神の言葉に聞き従おうとせず、神がお遣わしになったイエス・キリストを殺害しようと企てたこと、旧約の時代より神に従った預言者たちはユダヤ人たちから迫害を受けたことを指摘し、悔い改めて神に従うように求めたステパノをユダヤ人たちが殺害したこととも関連しています。
パウロの福音のメッセージの中心にあることは、イエス・キリストが神によって遣わされたメシアであると主張したこと、神の救いの恵みは異邦人にも宣べ伝えられると主張していることが彼らにとっては大きな問題であったと思われます。
祈り
天の父なる神様、祭司長・律法学者などユダヤ人の指導者たちは、自分たちの地位や利権、自分たちの教えを守ろうとするために、その立場を危うくする者は激しく弾圧するようになっていました。神に従うべき宗教指導者たちが、むしろ神に従っている人たちを弾圧してきたのです。そのために、かつての預言者たちも、イエス・キリストも、パウロのようにキリストに従ったクリスチャンたちをも迫害し、殺そうとしているのです。同じようなことは今も全世界で行われていることを思わされます。闇の世にあってもあらゆる権威を委ねられているイエス・キリストに聞き従って、主の恵みのうちに歩み続けることが出来ますように。
イエス・キリストの御名によって祈ります。