10:17 人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである。

 10:18 また、わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しをすることになる。

 10:19 引き渡されたときは、何をどう言おうかと心配してはならない。そのときには、言うべきことは教えられる。

 

イエス様は、「人々を警戒しなさい」と言われました。なぜなら、人々はイエス・キリストの福音を受け入れないばかりか、イエス・キリストの福音を宣べ伝える使徒たちを、迫害するからです。

 

「あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである」と言われていますが、ここにはイエス様は使徒たちがユダヤ人から受ける迫害が預言されています。彼らはイスラエルの民でありながら、イスラエルの王、メシアであるイエス様を受け入れず、使徒である十二人を地方法院に引き渡し、平和を乱した罰として、会堂で鞭打つのです(二コリント1124参照)。

 

また、「わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しすることになる」とも言われています。これは使徒たちが異邦人から受ける迫害の預言です。ローマ帝国によるキリスト者への迫害は非常に激しいものでした。使徒言行録5章には、使徒ペトロをはじめとする十二人が、最高法院に引き渡され、鞭打たれたことが記されています。

 

24章には、使徒パウロが、総督フェリクスの前でイエス様について証ししたことが、26章には、アグリッパ王の前でイエス様について証ししたことが記されています。イエス様は、使徒たちを遣わすにあたって、「人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである。また、わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しすることになる」と預言されましたが、そのことは、イエス様が十字架と復活を経て、天へと上げられた後に、現実のものとなったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、イエス様ご自身がユダヤ人たちや異邦人たちから迫害を受けたばかりではなく、それは後の弟子たちやキリスト教会も同じように迫害を受けるようになるという預言でした。そのような預言の通りにこの世界の歴史は進んできています。今も多くの人々が迫害の中で主に従おうとしています。そのような中にあっても、私たちが真実に真理の柱に立つ教会を立て上げていくことが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。