10:1 兄弟たち、次のことはぜひ知っておいてほしい。わたしたちの先祖は皆、雲の下におり、皆、海を通り抜け、

 

パウロは、「次のことはぜひ知っておいてほしい。」と言って以下のことを記しています。ここに記されていくことは出エジプトの出来事ですが、ここでまず注目されることは、彼が、コリントの教会の信徒たちに「わたしたちの先祖」と呼び掛けていることです。

 

コリントの教会の信徒たちの多くはギリシャ人やローマ人などで、ユダヤ人からすれば異邦人と呼ばれていた人たちです。けれども、彼ら異邦人に対してわたしたちの先祖と呼び掛けていることは、血筋によるイスラエルではなく、神によって選ばれ、イエス・キリストを信じて生きるように導かれた霊のイスラエルこそ真のイスラエルであることを伝えているのです。

 

神様はアブラハムを選び、彼の子孫を祝福することをお伝えくださいましたが、ここで言われているアブラハムの子孫は、いわゆるユダヤ民族という血筋に縛られるものではなく、神によって選ばれた霊的なイスラエルのことを指しているのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、分け隔てなく、あらゆる人々をあなたの救いにあずかる者、霊のイスラエルとしてお導きくださる恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。