9:51 イエスは、天に上げられる時期が近づくと、エルサレムに向かう決意を固められた。
9:52 そして、先に使いの者を出された。彼らは行って、イエスのために準備しようと、サマリア人の村に入った。
9:53 しかし、村人はイエスを歓迎しなかった。イエスがエルサレムを目指して進んでおられたからである。
9:54 弟子のヤコブとヨハネはそれを見て、「主よ、お望みなら、天から火を降らせて、彼らを焼き滅ぼしましょうか」と言った。
9:55 イエスは振り向いて二人を戒められた。
9:56 そして、一行は別の村に行った。
イエス様は、いよいよエルサレムに向かう決意を示されるようになりました。これまでにも幾度もエルサレムの神殿に行かれることはありましたが、ここで言われているエルサレム行は、捕らえられて十字架においてご自身をいけにえとして捧げるためのエルサレム行でした。
福音書を読むと、イエス様は、ベツレヘムでお生まれになった時から、すでにエルサレムの十字架に向けて進み続ける生涯であることが分かります。
ここでは、「村人はイエスを歓迎しなかった。イエスがエルサレムを目指して進んでおられたからである。」と言われています。サマリヤの村に入られましたが、当時サマリヤ人とユダヤ人はお互い仲が悪かったのです。
イエス様の一行はユダヤ人たちですから、サマリヤの村人たちは彼らを歓迎しませんでした。相手がどのような対応をとろうとも、「目には目を」というような対応ではなく、愛することを貫いておられるキリストの姿を教えられます。
祈り
天の父なる神様、平和の王としてこの世に来られ、それを貫き通すことによって悪に打ち勝ってくださったあなたの御名をほめたたえます。私たちも愛と義に生きることが出来ますように。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。