2:33 父と母は、幼子についてこのように言われたことに驚いていた。
2:34 シメオンは彼らを祝福し、母親のマリアに言った。「御覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。
2:35 ――あなた自身も剣で心を刺し貫かれます――多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」
年老いたシメオンは、聖霊に導かれて神殿において、幼子である救い主イエス・キリストに出会いました。
産まれた日の夜に羊飼いが来て幼子を礼拝したことも、ザカリヤとエリサベツへの天使のお告げも、生まれた8日めに神殿に行ったときにシメオンが言ったことも、ヨセフとマリアには驚きであったことでしょう。
しかもここでシメオンは、「――あなた自身も剣で心を刺し貫かれます――多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」と語り、やがて十字架で死なれるイエスをマリアが目の当たりにすることを預言していたのです。
祈り
天の父なる神様、主イエスが捕らえられ、鞭で打たれ、嘲られ、十字架につけられるとき、マリアはそのすぐそばでその出来事を見聞きしていました。自分がおなかを痛めて生んだ子供がそのような苦しみに遭うことを、彼女はどのような思いで見つめていたことでしょう。人々がイエスを十字架につけろと叫んだ時も、マリアの心はあたかも剣で刺し貫かれる思いだったのではないでしょうか。そのような苦しみによって私たちを罪と死のもとからあがないだしてくださったことを心より感謝いたします。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。