9:7 ところで、領主ヘロデは、これらの出来事をすべて聞いて戸惑った。というのは、イエスについて、「ヨハネが死者の中から生き返ったのだ」と言う人もいれば、
9:8 「エリヤが現れたのだ」と言う人もいて、更に、「だれか昔の預言者が生き返ったのだ」と言う人もいたからである。
9:9 しかし、ヘロデは言った。「ヨハネなら、わたしが首をはねた。いったい、何者だろう。耳に入ってくるこんなうわさの主は。」そして、イエスに会ってみたいと思った。
領主ヘロデは、ローマ帝国からその地方の領地を統治することを許されていましたが、自分自身の領主としての立場を守るために、肉親をも殺害してしまうような人物でした。
イエス様がお生まれになった時に、彼の父は、「ユダヤ人の王となる方が生まれた」という話を聞くと、ベツレヘムの2歳以下の男の子を皆殺しにしましたが、その息子も、その地位を守るために心を注ぐとともに、残虐な性質を受け継いでいたようです。
バプテスマのヨハネから、罪を犯したことを指摘されると、彼を牢にいれ、結局は殺害してしまいました。自分の領主としての地位を脅かすような者が出てきたら容赦しないという思いがあったのではないかと思われます。
ユダヤ人たちに気に入られようとして神殿の改修工事もしましたが、すべては利害のためという姿勢は変わることはなかったようです。
祈り
天の父なる神様、領主ヘロデのように、自分の地位や名誉や財産などを守ろうとする人は今日でも数多くあるように思われます。私たちもそのようになってしまう危険性を持つ者です。聖霊によって様々な誘惑からお守り下さり、まっすぐにあなたの御声に聴き従うものとならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。