24:29 「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。

 24:30 そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。

 24:31 人の子は、大きなラッパの音を合図にその天使たちを遣わす。天使たちは、天の果てから果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」

 

イザヤ書13章9節、10節には、終わりの時の出来事として次のように記されています。「見よ、主の日が来る/残忍な、怒りと憤りの日が。大地を荒廃させ/そこから罪人を絶つために。天のもろもろの星とその星座は光を放たず/太陽は昇っても闇に閉ざされ/月も光を輝かせない」。

 

イエス様は、このような主の日の到来の預言を念頭に置きながら、「その苦難の日々の後、たちまち、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は空から落ち、天体は揺り動かされる」と言われました。すなわち、主の日の預言は、御自分が人の子として来ることによって実現するとイエス様は教えられたのです。

 

主の日とは、主である神の裁きの日です。主なる神が御自分の民を救い、御自分に逆らう者に罰を与える日です。その裁きを行うために、イエス様は人の子として、大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来られるのです。このイエス様の御言葉も、旧約聖書のダニエル書7章の預言を背景にしています。

 

ダニエル書7章13節、14節には、「夜の幻をなお見ていると、見よ、『人の子』のような者が天の雲に乗り/『日の老いたる者』の前に来て、そのもとに進み、権威、威光、王権を受けた。諸国、諸族、諸言語の民は皆、彼に仕え/彼の支配はとこしえに続き/その統治は滅びることがない」と言われています。

 

イエス様は、「日の老いたる者」、すなわち神様から権威、威光、王権を受けた者として、すべての人を裁くために力と栄光を帯びて天の雲に乗って来られるのです。14節には、「そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る」とありますが、御国の福音を受け入れなかった人々は悲しんで、栄光の人の子を見ることになるのです。

 

なぜなら、御国の福音を受け入れなかった人々は、その日、自分の罪に対する罰を受けなければならないからです。イエス・キリストの福音を信じ受け入れない人々にとって、主の日は恐るべき破滅の日なのです。しかし、イエス・キリストの福音を信じ受け入れている者にとっては、主の日は喜ばしい救いの日です。その時私たちは、イエス様が人の子として来られる終わりの日に、罪と死の支配から完全に救われるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、永遠の昔から存在しておられる「日の老いたる者」であるイエス・キリストの再臨によってこの世界の悪が裁かれて、救いが完成する時が必ず来る。このことを覚えつつ、あなたの御手を信じて生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。