20:1 ある日、イエスが神殿の境内で民衆に教え、福音を告げ知らせておられると、祭司長や律法学者たちが、長老たちと一緒に近づいて来て、

20:2 言った。「我々に言いなさい。何の権威でこのようなことをしているのか。その権威を与えたのはだれか。」

 

イエス様は神殿で宮きよめをなさいましたが、それを見ていた祭司長や律法学者たちは、長老たちと一緒に近づいて来て、次のように尋ねました。「我々に言いなさい。何の権威でこのようなことをしているのか。その権威を与えたのはだれか。」

 

祭司長や律法学者たちに言わせれば、自分たちは、神によってその権威を与えられて神殿の運営をしている。ユダヤ最高議会からも承認をいただいている。それに比べてあなたは不当にも神殿の運営を妨害したではないか。何の権威によってあのようなことをしたのか、ということです。

 

ヨーロッパでも中世には「王権神授説」ということが言われて、王様の権威は神が与えたものであると言われた時代がありました。確かに神によって与えられた「権威」というものがあることは確かですが、権威を委ねられたものが真実に神に従っているかどうかということが常に問われてきます。

 

神様は、人間を創造なさったとき、「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ。」と言われました。人間にそのような権威をお与えになったのです。ですから人間は、神に従ってこの世界を治める責任が委ねられました。その後どうなったかは歴史が示しているとおりです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたは私たちに多くの恵みを与えるとともに、あなたの御意思を行うことが出来るように導いておられます。あなたの御心に生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。