15:29 イエスはそこを去って、ガリラヤ湖のほとりに行かれた。そして、山に登って座っておられた。

 15:30 大勢の群衆が、足の不自由な人、目の見えない人、体の不自由な人、口の利けない人、その他多くの病人を連れて来て、イエスの足もとに横たえたので、イエスはこれらの人々をいやされた。

 15:31 群衆は、口の利けない人が話すようになり、体の不自由な人が治り、足の不自由な人が歩き、目の見えない人が見えるようになったのを見て驚き、イスラエルの神を賛美した。

 

イエス様は、ティルスとシドン地方を去って、ガリラヤ湖のほとりに行かれました。イエス様は、異邦人の地を去って、ユダヤ人の地に戻られたように思うかもしれませんが、マルコによる福音書7章31節以下を見ると、「イエスはティルスの地方を去り、シドンを経てデカポリス地方を通り抜け、ガリラヤ湖へやって来られた」。と言われています。これによれば、イエス様が行かれたガリラヤ湖のほとりとは、ガリラヤ湖の東側であり、そこはまだ異邦人の地なのです。

 

イエス様は異邦人の住むガリラヤ湖東岸の山に登って座っておられたところ、そこにも多くの人々がやってきたのです。この時、イエス様のもとには、足の不自由な人、目の見えない人、体の不自由な人、口の利けない人、その他多くの病人を連れて来た大勢の群衆とは、神様の祝福とは関係ないと考えられていた異邦人だったのです。イエス様はこれらの人々を癒されました。

 

これは、イエス様の故郷であるナザレにおいての出来事とは対照的です。マルコによる福音書6章には、「イエスは、「預言者が敬われないのは、自分の故郷、親戚や家族の間だけである」と言われた。そこでは、ごくわずかの病人に手を置いていやされただけで、そのほかは何も奇跡を行うことがおできにならなかった。

そして、人々の不信仰に驚かれた。」(マルコによる福音書6:4~6)と言われています。

 

今日のみことばに記されている人々は、異邦の民ですが、イエス様なら自分たちの愛する者を癒してくださるに違いないと信じて、イエス様の足もとに病人を横たえたのです。そして、イエス様は、異邦人である彼らをも癒されたのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたによって造られた者をいつくしみ、あなたの恵みによって今日も支え導いてくださることを感謝いたします。あなたによって生かされていることを覚えつつ、あなたの御心のうちに生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。