19:13 そのとき、イエスに手を置いて祈っていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。

 19:14 しかし、イエスは言われた。「子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。」

 19:15 そして、子供たちに手を置いてから、そこを立ち去られた。

 

当時のユダヤの社会には、長老や律法の教師に、子供たちの頭に両手を置いて、祝福を祈ってもらう習慣があったようです。それで、親たちは、預言者と噂されるイエス様のもとに子供たちを連れて来たのです。

 

けれども、弟子たちは、この親たちを叱りました。古代の社会において、子供たちは、取るに足らない者と考えられていました。親にとっては子供は大切な存在であっても、他人である弟子たちからすれば、子供たちは取るに足らない者であったのです。それで、弟子たちは、イエス様のもとに子供たちを連れて来た人々を叱りました。

 

その様子を見ていたイエス様は、「子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。」と言われました。

 

弟子たちは、子供たちを天の国と関わりがない者であるように考えました。しかし、イエス様は、「天の国は子供のような者たちの国である」と言われるのです。「子供のような者」とはどのような者でしょうか。

 

ここで言われている子供は、幼い子供でしょう。幼い子供は、素直で、正直で、親を信頼し、親にすべてを委ねているのです。そうした子供のような心で神を信頼し、神と共に生きることが求められているのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、幼い子供のように、素直な、正直な心であなたに信頼し、あなたと共に歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。