27:13 ときに、南風が静かに吹いて来たので、人々は望みどおりに事が運ぶと考えて錨を上げ、クレタ島の岸に沿って進んだ。

 27:14 しかし、間もなく「エウラキロン」と呼ばれる暴風が、島の方から吹き降ろして来た。

 27:15 船はそれに巻き込まれ、風に逆らって進むことができなかったので、わたしたちは流されるにまかせた。

 27:16 やがて、カウダという小島の陰に来たので、やっとのことで小舟をしっかりと引き寄せることができた。

 27:17 小舟を船に引き上げてから、船体には綱を巻きつけ、シルティスの浅瀬に乗り上げるのを恐れて海錨を降ろし、流されるにまかせた。

 

船に乗って航海を続けていましたが、「間もなく「エウラキロン」と呼ばれる暴風が、島の方から吹き降ろして来」ました。島の方から吹き寄せてきたために、島から遠ざかっていったということです。「船はそれに巻き込まれ、風に逆らって進むことができなかったので、わたしたちは流されるにまかせた。」と言われています。

 

もはやなすすべもなく、風の吹くままに船は漂っていきました。このような時人間の無力さを痛感するのではないでしょうか。台風が来た時も、地震が来た時も、この大自然の前に人間がちっぽけな存在であることを教えられます。

 

しかし、そのような時にも主の御手があることを教えられます。順風満帆の時にも嵐の中にあっても、神はそのすべてをご存じで、私たちの歩みをお導きくださることがここにも表されています。

 

祈り

 

天の父なる神様、順境の時も、逆境の時も、どのような場合にもあなたの御手のうちにあり、私たちを変わらぬ愛をもって支え導いてくださる恵みを感謝いたします。どのような時もパウロのようにあなたを見上げつつ歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。