10:28 体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい。

 

イエス様は、26節で、「人々を恐れてはならない」と言われていましたが、ここでは、「人々」が「体は殺しても、魂を殺すことのできない者ども」と言い換えられています。イエス様は、17節で、「人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである」と言われておりましたが、ここでも、イエス様の名のゆえに迫害を受けることが背景となっています。

 

「恐れるな」という言葉は、旧約聖書以来、聖書にはしばしばいわれている言葉ですが、同時に言われているのは、「わたしがあなたと共にいる」という神様の約束の言葉でした。

 

ここでイエス様は、人々を恐れてしまう私たちに、「体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな」と言われます。私たちは人々を恐れるのですが、その人々とは、「体は殺しても、魂を殺すことのできない者ども」に過ぎないと言われるのです。

 

そして、むしろ、「体も魂も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい」と言われるのです。「体も魂も地獄で滅ぼすことのできる方」とは、言うまでもなく神様のことであります。神様を恐れるとき、私たちは人々を恐れることから解放されるのです。私たちが恐れるべきは、体は殺しても魂を殺すことのできない人々ではなくて、体も魂も地獄で滅ぼすことのできる神様なのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、体は殺しても魂を殺すことのできない人々ではなくて、体も魂も地獄で滅ぼすことのできる神様を恐れるようにと言われ、私があなたと共にいると言われて、私たちが生きるために必要なあらゆるものをお与えくださり、今日も私たちを生かし導いてくださる恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。