わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。エフェソ1章2節

パウロは、エフェソの教会の方々に、手紙を書き送るにあたって、まずこの言葉を送っています。「恵みと平和」は、この地上に住むものであれば、だれもが願っていることではないでしょうか。

世知辛い世の中にあっては、自分の努力や精進などを重ねていかなければ、人々に認められたり、直面する様々な問題を乗り越えていくことはできません。

私たちは子供の時からこのことを教えられるのです。立ち止まっていてはいけない。努力して、結果を出さなければならないということを、追い立てられるようにして学ばされていきます。そこでは怠けることは許されませんし、ぼんやりしていればほかの人に追い越されていきます。そうしたところでは、神が与えてくださる「恵み」の世界があることなど教えられることもありません。

また、「平和」を切に願いながらも、どの人にもある差別心や人の上に立ちたいという心があり、大国や権力者たちが人々を支配し、権力の争いがあり、戦争がやむことのない現実を見ては、どうしようもない無力感を覚えることもあるかもしれません。

けれども、「わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が」もたらされること、ここに私たちの確かな希望があることをこの聖句は教えているのです。

祈り

天の父なる神様、あなたによって今もすでに多くの恵みを与えられ、平和がもたらされていることを感謝いたします。今すでにあなたによって与えられている恵みと平和を見ることができますように。そして、完全な恵みと平和がもたらされる時を望みつつ生きることができますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。