14:13 イエスはこれを聞くと、舟に乗ってそこを去り、ひとり人里離れた所に退かれた。しかし、群衆はそのことを聞き、方々の町から歩いて後を追った。

 14:14 イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て深く憐れみ、その中の病人をいやされた。

 

領主ヘロデによって洗礼者ヨハネが殺されてしまいました。12節には、「それから、ヨハネの弟子たちが来て、遺体を引き取って葬り、イエスのところに行って報告した」。と言われています。

 

イエス様は、ヘロデによって洗礼者ヨハネが殺害されてしまったことを知ると、舟に乗ってそこを去り、ひとり人里離れた所(荒れ野)に退かれました。洗礼者ヨハネの死は、イエス様の死を予感させるものでもありました。しかし、群衆はそのことを聞いて、方々の町から歩いてイエス様の後を追って来ました。

 

イエス様が舟から上がったときには、大勢の群衆がそこにいたのです。この大勢の群衆は、21節によれば、女と子供を別にして、男が五千人ほどでした。男だけで五千人もの人が、イエス様のあとを追って来たのです。たくさんの人々がイエス様の所に押しかけてきました。

 

彼らの中には、イエス様を王として担ぎ出そうとする人たちもいましたから、領主ヘロデが、イエス様をも殺そうと考えたことも頷けます。このため、イエス様は、ひとり人里離れた所に退き、群衆と距離を置こうとなされたのです。しかし、イエス様は、ひとりになることできませんでした。群衆がそのことを聞いて、方々の町から歩いて後を追って来たのです。

 

その群衆を見て、イエス様はどう思われたのでしょうか?煩わしいと思われたでしょうか?そうではありません。イエス様は大勢の群衆を見て深く憐れまれたのです。そして、群衆の中のあらゆる病人を癒されました。

 

祈り

 

天の父なる神様、大勢の群衆を見て深く憐れまれたイエス様の思いを覚えつつ、私たちも憐みの心をもって人々に接することが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。