16:37 ところが、パウロは下役たちに言った。「高官たちは、ローマ帝国の市民権を持つわたしたちを、裁判にもかけずに公衆の面前で鞭打ってから投獄したのに、今ひそかに釈放しようとするのか。いや、それはいけない。高官たちが自分でここへ来て、わたしたちを連れ出すべきだ。」

 16:38 下役たちは、この言葉を高官たちに報告した。高官たちは、二人がローマ帝国の市民権を持つ者であると聞いて恐れ、

 16:39 出向いて来てわびを言い、二人を牢から連れ出し、町から出て行くように頼んだ。

 16:40 牢を出た二人は、リディアの家に行って兄弟たちに会い、彼らを励ましてから出発した。

 

投獄されていたパウロたちは、高官たちによって釈放する許可を出されましたが、パウロとシラスはローマの市民権を持っていたので、次のように言いました。

 

ところが、パウロは下役たちに言った。「高官たちは、ローマ帝国の市民権を持つわたしたちを、裁判にもかけずに公衆の面前で鞭打ってから投獄したのに、今ひそかに釈放しようとするのか。いや、それはいけない。高官たちが自分でここへ来て、わたしたちを連れ出すべきだ。」

 

高官たちは、パウロとシラスがローマの市民権を持っていることを知らなかったようです。当時、ローマの市民権を持っている人は、自由人と呼ばれ、市民集会における選挙権・被選挙権、婚姻権、所有権、裁判権とその控訴権、ローマ軍団兵となる権利など様々な権利が付与されていました。また人頭税や属州民税も課されませんでした。

 

祈り

 

天の父なる神様、パウロたちは投獄されてしまいましたが、パウロたちの言動を取り調べる中で、無罪となり釈放されることになりました。福音を宣べ伝える者に対する妨害もありますが、彼らは守られて、この働きを続けることが出来るようになりました。困難や苦しみを経験することがあっても主の御手がそこにもあることを覚えて歩むことが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。