25:11 もし、悪いことをし、何か死罪に当たることをしたのであれば、決して死を免れようとは思いません。しかし、この人たちの訴えが事実無根なら、だれも私を彼らに引き渡すような取り計らいはできません。私は皇帝に上訴します。」

 25:12 そこで、フェストゥスは陪審の人々と協議してから、「皇帝に上訴したのだから、皇帝のもとに出頭するように」と答えた。

 

パウロは、ローマの市民権を持っていましたので、きちんとした取り調べもせずに判決を下すこともできませんし、市民権を持っている人をユダヤ人たちに引き渡すことも、この状況下ではできないことでした。

 

エジプトの王族の知識を教えられたモーセは、旧約聖書のモーセ五書を記しましたし、ガマリエル門下で聖書を学んだパウロも、数多くの新約聖書の書簡を書き記すことが出来ました。この時はパウロがローマの市民権を持っていることによってローマの軍隊に護衛されて聖書を記すことが出来たことも神の配慮であったということが出来ます。

 

パウロは、「この人たちの訴えが事実無根なら、だれも私を彼らに引き渡すような取り計らいはできません。私は皇帝に上訴します。」と述べて、パウロは皇帝に上訴したのです。このため、彼はローマに護送されていくことになりました。

 

祈り

 

天の父なる神様、ユダヤ人たちの陰謀の背後には明らかにサタンの働きがあったに違いありませんが、このことによってパウロが新約聖書を執筆する時間が設けられ、しかもローマの軍隊の護衛の下でこの働きを行うことが出来たことの中に主のお守りと導きがあったことを思わされます。あなたの導きを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。