2:1 イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、

 2:2 言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」

2:3 これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。

 

東方の博士たちは、占星術師でしたから、星に導かれてエルサレムに行き、ヘロデ王に会見して、「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」と尋ねました。

 

約束のメシアが誕生したのにもかかわらず、ほとんどのイスラエルの人々はこれを祝うことはなく、異邦人である東方の博士たちが、不思議に光る星を見て「ユダヤ人の王」としてお生まれになったメシアの誕生を祝うためにやってきたのでした。

 

ヘロデ王とイスラエルの人々は、この知らせを聞いて不安を抱いたと言われています。このヘロデの不安はよく分かりますが、「エルサレムの人々も皆、同様であった。」と言われているのはどういうことでしょうか。

 

ここでのエルサレムの人々とは、4節の「民の祭司長たちや律法学者たち」を指していると思われます。救い主が誕生したという報告があれば、こぞってお祝いに行くという事も考えられますが、彼らは、心からメシアの誕生を待ち望んでいたというのではなく、むしろ自分たちの不正が暴かれるのではないか、自分たちが現在得ている利権が奪われるのではないかと不安を覚えたのではないかと思われます。

 

祈り

 

天の父なる神様、イエス・キリストの誕生の時から、すでにこの世の闇や人間の罪を感じさせる出来事がありました。このような罪の世に来てくださった救い主の到来を心より感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。