10:9 わたしは手紙であなたがたを脅していると思われたくない。

 10:10 わたしのことを、「手紙は重々しく力強いが、実際に会ってみると弱々しい人で、話もつまらない」と言う者たちがいるからです。

 10:11 そのような者は心得ておくがよい。離れていて手紙で書くわたしたちと、その場に居合わせてふるまうわたしたちとに変わりはありません。

 

偽使徒たちは、パウロが手紙でコリントの信徒たちを脅していると中傷していたようです(10:1参照)。また、パウロのことを「手紙は重々しく力強いが、実際に会ってみると弱々しい人で、話もつまらない」と言っていたようです。

 

実際にパウロの宣教の言葉がどのようなものであったのか、聞いたことがありませんので分かりませんが、外見は弱弱しく見えたとしても、それは神様の権威に裏付けられたものであり、実際にパウロの言葉によって多くの人々がこれを信じるようになり、イエス・キリストによる救いの恵みに与るようになっていったのは確かなことです。

 

「話はつまらない」と言われているのは、当時の雄弁家たちによる雄弁な話と比べると、パウロの話はたどたどしいものであったり、雄弁というよりは訥弁であったのかもしれません。けれどもパウロの言葉は、神によって与えられた権威ある言葉であったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたは救いの御業を実現するために人をお用いになりますが、用いられる人は決して人間的に見れば知恵ある者ではなく、この世的に見ても高い地位と名誉を得ているような人ではありませんでした。むしろ見栄えのしない、弱弱しい人をお用いになりますが、そのような者を用いてあなたの御用に用いてくださる恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。