10:25 すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」
10:26 イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、
10:27 彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」
10:28 イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」
律法の専門家は、聖書をよく学び、人々に教える教師でした。しかし、イエス様がお語りになったり実際に行われていることは、彼らが考えたり教えたりしていることとはかなり食い違っていて、彼らはすでにこの時点で、主イエスを陥れようと企てていたのでした。
そこでここに登場する律法の専門家は、イエス様を試そうとして、「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」と尋ねるのです。
何をしたら永遠の命をいただくことが出来るのかという問いに対して、イエス様は、「あなたはどう思うのか」と問い返されます。律法の専門家は、専門家であるという立場上、これに答えざるを得ませんでした。
それで、「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」と答えると、イエス様は、「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」と言われました。
こうしたやり取りを見ていると、どちらが先生なのか分かりませんね。まるでイエス様の方が先生であり、律法の専門家の方が生徒であるように思われます。
祈り
天の父なる神様、あなたの御名は何と大いなるものでしょうか。「何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」という問いへの答えを、あなただけが持っておられます。あなたは律法が求めているすべての要求を満たし、私たちにもいのちへの道を拓いてくださいました。感謝と讃美をささげます。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。