8:1 イエスが山を下りられると、大勢の群衆が従った。
8:2 すると、一人の重い皮膚病を患っている人がイエスに近寄り、ひれ伏して、「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」と言った。
イエス様はこれまでたくさんのあらゆる病気の人々を癒し、悪霊を追い出されましたが、今日の出来事は、単なる病人のいやしではなく、「きよめ」について言及されている出来事です。
レビ記13章には重い皮膚病について言及されていますが、8~9節には「祭司が調べて、確かに発疹が皮膚に広がっているならば、その人に「あなたは汚れている」と言い渡す。それは重い皮膚病である。重い皮膚病にかかった疑いのある人は、祭司のもとに連れて行かれる。」と言われています。
この人は、ここに記されているように重い皮膚病に感染して、祭司によって汚れた人とされたのです。さらに、もう少し先の43節以下には、「祭司はそれを調べ、皮膚に出る重い皮膚病に似た赤みがかった白い湿疹の症状が前頭部、あるいは後頭部に生じているならば、その人は重い皮膚病にかかっており、汚れている。祭司はその人に「あなたは確かに汚れている」と言い渡す。頭部にこの症状が出ているからである。重い皮膚病にかかっている患者は、衣服を裂き、髪をほどき、口ひげを覆い、「わたしは汚れた者です。汚れた者です」と呼ばわらねばならない。この症状があるかぎり、その人は汚れている。その人は独りで宿営の外に住まねばならない。」(レビ記13章43~46節)と言われています。
重い皮膚病にかかった人は、他の人に感染させないために、家族からも引き離され、宿営の外で暮らすことを余儀なくされ、人々のところに出る時には、「わたしは汚れた者です」と大声で呼ばわらなければなりませんでした。
そのような状況に置かれた人が、イエス様に対して、あなたの御心ならば、私をきよくすることが出来ます、あなたなら私をきよめることがおできになりますと信仰の告白をしたのです。
祈り
天の父なる神様、イエス・キリストが来られた目的は、病を癒したり悪霊を追い出したりすることではなく、罪にまみれた私たちの汚れをきよめて、神との関係を回復するためでした。そのために、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」と言われました。私たちも絶えず悔い改めをもってあなたのもとに生きる者とならせてください。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。