神との平和

このように、わたしたちは信仰によって義とされたのだから、わたしたちの主イエス・キリストによって神との間に平和を得ており、ローマ５：１

ですから、信仰によって義と認められた私たちは、私たちの主イエス・キリストによって、神との平和を持っています。（新改訳）

 

神との平和を得ること、これこそ、私たちの人生の目的であるといってもよいでしょう。これを救いと呼ぶことも出来ます。

このために不可欠なことは、神に義と認められるということです。これが、聖書全体を貫いているテーマなのです。

 

４章２節には、「もしアブラハムが行ないによって義と認められたのなら、彼は誇ることができます。しかし、神の御前では、そうではありません」と言われていますが、アブラハムだけではなく、人は誰も、神の前に行いによって義と認められるような人はありません。むしろ、神の前に日々罪を重ねている者です。

 

そのような私たちのために神のほうから、救いの道を用意してくださいました。聖書にはその救いの歴史が記されているのです。「義と認められる」ことの話は5章の終りまで続きますが、このところで彼は、神の前に罪をもった私たちが義と認められることについて記していくのです。

 

ヘブライ語のシャロームは、平和と訳されますが、これは何よりも神との平和を持っているということを表します。死の反対はいのちであるということができますが、シャロームの反対も死であるという事ができます。神が命の源であり、愛、信仰、希望、善意、正義、誠実、柔和などを与えてくださる方ですから、神を離れては私たちはいのちある生活をすることが出来ないのです。

 

「父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。」（マタイ５：４５）。この言葉にあるように、神は私たちにいのちを与えてくださいました。それだけでなく、この世界に私たちを今日も生かしてくださり、信じる者にも、信じないものにも、愛、信仰、希望、善意、正義、誠実、柔和などの恵みを与えていてくださいます。これは一般的に与えられている恵みですが、神を拒否し続けるならば、そうした恵みをも失うことになります。聖書では神との関係が断たれることを死と呼ぶのです。

 

神は全能の神であると言われますが、それはどんなことでも出来るということではありません。神様はその意思に反することはお出来にならないのです。神様が真実に正義の神であるならば、不正な裁判官のように、悪いことをした人をそのままで義と認めることは出来ないのです。

 

しかし、何としてでも罪ある私たちを救いたいという熱い思いを持って、そのひとり子さえも与えてくださったのです。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」（ヨハネ３：１６）

 

祈り

 

天の父なる神様、信仰によって義とされるというあなたの恵みを感謝いたします。あなたはすべての人が主イエスを信じて神との平和を与えられることを願っておられます。まだあなたを知らない多くの方々が、あなたの愛を恵みを知ることができますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。