7:11 神の御心に適ったこの悲しみが、あなたがたにどれほどの熱心、弁明、憤り、恐れ、あこがれ、熱意、懲らしめをもたらしたことでしょう。例の事件に関しては、あなたがたは自分がすべての点で潔白であることを証明しました。

 7:12 ですから、あなたがたに手紙を送ったのは、不義を行った者のためでも、その被害者のためでもなく、わたしたちに対するあなたがたの熱心を、神の御前であなたがたに明らかにするためでした。

 

11節で言われている「例の事件」とは、コリントの教会のある者たちがパウロを侮辱した事件のことです。その時コリントの信徒たちはパウロを弁護することなく、どっちつかずの態度をとったのでした。

 

このことに対してパウロは、現在はその内容は残されていませんが「涙の手紙」と言われる手紙をテトスに託してコリントの教会の人々に渡したのでした。「涙の手紙」といっても、それはただ単にパウロの悲しみをつづったものではなかったと思われます。厳しい叱責の言葉もそこにはあったと思われます。

 

12節の「不義を行った者」とはパウロを侮辱した者のことです。「被害者」と言われているのはパウロ自身のことです。コリントの信徒の人たちはパウロの涙の手紙を読んで、パウロこそ神に用いられた働き人であることを知らされ、パウロの愛を知るとともに心から悔い改めたのでした。心から悔い改めたコリントの信徒たちの様子を知って、パウロは感謝をもって「わたしたちに対するあなたがたの熱心を、神の御前であなたがたに明らかにするためでした。」と述べているのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、自分の罪を認めることは難しいことですが、コリントの狂気の人たちは自らの罪を認め、悔い改めることが出来ました。それもあなたの聖霊の御働きの故であることを思います。私たちが思い上がるようなことがありませんように、素直な心であなたのみ言葉を聴くことが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。