20:20 そのとき、ゼベダイの息子たちの母が、その二人の息子と一緒にイエスのところに来て、ひれ伏し、何かを願おうとした。
20:21 イエスが、「何が望みか」と言われると、彼女は言った。「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおっしゃってください。」
イエス様がご自分の受難と復活の予告をなさった後で、ゼベダイの息子たちの母がイエス様にお願いをしました。「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおっしゃってください。」
とお願いしたのです。
旧約聖書によれば、来るべきメシアは、ダビデの王国を永遠に打ち立てるものであることが記されています。イエス様が王であればその弟子たちがその右と左に座るようになるに違いないと弟子たちは考えていたと思われます。
イエス様の弟子たちの中でも、よく登場してくる名前は、ペトロとヤコブとヨハネです。山上の変貌の出来事においても、イエス様は、ペトロとヤコブとヨハネの三人だけを連れて、高い山に登られました。こうしたことを踏まえると、ゼベダイの息子たちの母が、「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおしゃってください」と願い出た気持ちも分かるように思われます。この願いは、ゼベダイの息子たちの母の願いだけではなく、息子たちの願いでもありました。
祈り
天の父なる神様、イエス様の弟子たちは、イエス様が神の国の王となった時には自分たちが高い位につけてもらいたいという願いを持っていたようです。けれども、これは弟子たちの中で誰が一番偉いかという論争が起こったことからも分かるように、人の上に立ちたいという欲望から出てきたものであることが分かります。そのような思いではなく、むしろキリストのように謙遜な心をお与えください。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。